AIEN -哀怨-美しき南の島

■Music List

■Produce & Musician

潮風の香り　まろやかな風　白銀の砂浜　ペールブルーに透き通って広がる水平線。
空と海がひとつに溶け合って　良い事も　悪い事も　何事もなかったように海は輝いている。
南西諸島----沖縄と本土とを結ぶ南の島々。
そこには、戦争のくりかえし、文化の隙間　悲しい歴史が物語る、
人々が強く生きていくための数々の心の歌があった。

貧乏のどん底、男たちは島を離れほとんど出稼ぎに・・・
残された女たちは、子供を抱え、生きていくことで精一杯だった。
いつ逢えるかわからない夫、恋人のもとへの募る思い、子供を思う年老いた母。
故郷に別れを告げるつらい思い。
歌は命の底から湧きあがる魂の叫びであり、心を癒す命のささえであった。
「いきゅんかな」-いってしまうの、一人で生きていかなくっちゃ。
自分を励まし、必死で生きていく人々の歌はどこかさびしく、物悲しい。

最近テレビやラジオのニュースではたくさんの悲しい事件が報道されている。
多くの人を犠牲にしたテロの事件、戦争、子供の虐殺、自殺、他殺など
物が豊かになり一見平和そうに見える現代社会にも
たくさんの人知れず苦しんでいる人がいる。
人を思う心、悲しみ、苦しみ昔も今も、何も変わらない。
命の尊さまでもが軽んじられる今日この頃、
南の島で必死に生きた人たちの想いの歌が現代の人達の胸に、
生きるということの大きなメッセージとして響いたら幸いである。

レコーディングは南の島の自然の中で行われた。
鳥の声、波の音、風のささやき自然の息吹に抱かれ、
歌声はどこまでも、どこまでも響きわたった。
未だ癒されぬ魂の叫びを呼び起こすかのように・・・
生命の賛歌をこの地球にささげたい。
熱い想いが歌となり、祈りとなった。
音楽は心。
かけがえのない人生の宝物になるようなアルバムになればと思う。

たとえそれが痛みであっても
生きてるって生きてるってすばらしい

高島メイコ